よく人から聞かれること、何年くらいアメリカにいたら英語が上手になるの?と言う質問。
実は、アメリカに長年住んでいたからと言って英語が上達するとは限らないのですよー。コレは日本にいる方にとっては意外な事実かと思いますが、日本人に限ったことではなく、他の国々からいらした方達にも言えることなのです。
英語使わずに暮らせる社会がここにある
アメリカ、特に私のいるLAなどに住んでいる(アメリカから見て)外国人の方々は、その人種たちが集まる地域に住んでいたら、そこだけで生活が成り立ってしまうこともあり、全く英語を使わないで生活できてしまったりするのです。
つまり大きな地域コミュニティーがあって、スパニッシュ系の方々はスペイン語だけで英語なしで生活できてしまうし、Kタウンにいくと、レストランもスーパーも韓国の食材が手に入るし、韓国人のお医者さんも弁護士も美容院もスパもエステもあったりして、英語を話さなくても生活のほとんどに困ることは無かったりするのです。
アルハンブラやモントレーパークなどは中国系の方が多く住んでいる地域です。同じように、タイ人の街、ベトナム人の多く住む地域、アルメニア人、などなど地域コミュニティーがあるんですね。
日本人も、トーランスやガーディナ、又オレンジカウンティーのアーバインなどは日本人が多く住んでいる地域として有名です。最近はトヨタなどの大企業がテキサス州に移ったこともあり、LAでの日本人コミュニティーは縮小化していますが。
そんなわけで、特にアメリカの会社に勤めているとか、学生さんで英語を毎日使うとか、そんな状況でなければ、特に必要もなければ使わない上達しない、と言う図式が成り立ってしまうわけです。
英語ネイティブのアメリカ人と結婚されている方でも、パートナーの英語には慣れているので理解し合えるが、他の場面に出るとそこまで慣れた英語を喋れると言うわけではない方も多いのです。
特に、大人になってからアメリカに移住された(私も含む)人たちは、発音に関して言うと、なかなかネイティブのようには喋ることはできないと言うのが現状です。
なんとなく、アメリカっぽい発音でも実は日本語のアクセントが強いと感じてしまうというのは、例えば長く日本に住んでいる外国人の日本語を聞いた時に、日本人の発音とは違うなぁ、と感じることと同じですね。
文章の構成を日本語で考えると、おかしくなる
何かを言おうと、脳裏に浮かぶ言葉が日本語であった場合、それを素早く英語に翻訳したとします。
そうすると、変な英語になってしまうことも多い事に気がつきます。
つまり、慣習とか考え方発想の違いもあるので、言葉の表現のアプローチの仕方が全く違うことも多いのです。
テレビ番組の英語字幕にチャレンジ
プロデュースしナビゲーターを務め、昨年放映されたドキュメンタリー番組「レッドオーシャンの輝き」(本田健さん出演)をせっかくだから世界に向けて発信しましょう、と言うプロジェクトを立ち上げ、英語字幕をつけることとなりました。
日本語を英語に翻訳すると言う作業です。
昨年末に終わる予定でしたが、なんと、最終段階になり、まだ、ここはこうした方がいいのでは?この訳だと、意味が伝わっていない、とか
オンラインによるプロジェクトメンバーミーティングでも、1時間もかけて話し合いでした。
要は、例えば自動翻訳などによる直訳にすると本意が伝わらないケースが多々あるというのが現状です。
また、英語では表現のアプローチの仕方が違っていたりと、思わぬところで、困難なことがたくさん出てきています。
英語を日本語にする場合は、日本語がネイティブ言語なので、まだ相当する言葉が浮かぶのですが、英語がネイティブでない場合だと、英語でのナチュラルな表現で意図を伝えるのは難しかったりします。
だからと言って、英語がネイティブの人であっても日本語の意味が深く読み取れなければ翻訳も難しい。
ということで、今回のプロジェクトはチームメンバーとして参加してくださった方が4人(日本人)、そして英語がネイティブのアメリカ人の友人数人にヘルプをお願いして進行いたしました。
そして、一通り終了し、それを本田健さんの事務局にお願いして確認していただきました。
確認終了後出来上がったものを、映像と一緒に字幕を起こして見てみると、「え、ここはこうしたほうがいいのでは?」とか、「コレは違うよね。意味が違う。」とか、「この部分が抜けている。映像とずれている!」などなど一旦は終わったものとして最終確認をしていただいたものなのに、さらに修正点や気になる箇所が出てきました。
編集担当者にもチェックしていただき、コレで完成というところまできたところ。最終段階で、作品監督でもある私がもう一度、目を通しているのですが、
又、修正箇所を発見!という、もう終わりのない世界に突入してしまいました!
言葉というのはセンスもあるので、もう、こうなるとネバーエンディングストーリーになります。
例えば、「一人の人間がどこまでいけるのか、コレは実験なんですよ。」という日本語があります。コレをどう訳するか。
It’s an experiment about how far this strong determination can take me.
It’s an experiment about how much a person can accomplish when his ambition is for real.
どちらが強く伝わりますかねぇ?と、こんなことで悩んだりしています。
「つながってますねぇ。」という、番組内に私のセリフがあります。
これを機械的に、It’s connected to each otherでは深く意味が伝わりません。前後の会話に合わせて、
They are all linked by fate. 「つながっていますねぇ。」
としなければ、ここでの意味あいが伝わらないし。などなど・・・。
そんな、終わりなきチャレンジもこだわりだしたらキリのない世界なので、ようやく終わらせることとし、近日中に英語版として世界に発信することとなりました。
なお、ゴキュ面タリー番組「レッドオーシャンの輝き」日本語版は、こちらでご視聴いただけます。↓
英語学習、完璧なゴールなんてない
そんなわけで、英語訳なんていう話になると、もうセンスやその人の感覚などもあり表現も色々です。その中に意図することが伝わり人を感動させたり共感させたり出来ればと言う話になります。
英語の発音に関しても、大学までの教育を日本で受け留学経験もそれまでないと言う人間が大人になってから移住してきても、なかなかネイティブのような発音になると言うのはとても難しい事です。
普通に生活していて、又は仕事をしていて困らない程度のものを求めるのであれば容易い事なのでしょうけれど、
例えば、ハリウッド俳優を目指していくのであれば、正直言ってアジア人のアクセントのある役だとしても、ネイティブのように英語ができることが前提となります。(断言!)
すでに、日本でも超有名な俳優さんとして活躍されていらっしゃる方たちでさえ、実は英語の発音をチェックしてくれるPronunciationやDialectコーチをつけていることがほとんどです。
私が飛躍的に英語力がついた眼から鱗のメソッドとは
私事で言うならば、日本で大学を卒業してから留学し勤めたところもアメリカ大使館、そしてアメリカ系の銀行&証券会社勤務という経歴なのですが、結局は日本での勤務、通常は日本語で話す環境下にいました。
アメリカに移住したあとも、アメリカの会社に就職をしたということでもなく、毎日英語だらけの世界にいるわけでもないと言う環境です。
基本引きこもり系で、自宅で編集作業などをすることも多く、LAに住居はあるけれど、全く英語を話すことがない1日と言うこともあります。
親しい友人も、やはり日本人が圧倒的に多く、そうなるとコミュニケーションは日本語となります。
生活に必要な一般的なコミュニケーションはもちろん問題はないのですが、学生の頃に学んだ英語から考えると、10年経とうが30年暮らそうが、英語が上達したか?と言うと、実際そうでも無かったなぁ、と思えます。
そんな私が、ここ数年で自分でも飛躍的に英語力がついたなぁ、と実感することが起こりました。
これなら、日本にいてもどこにいても出来る!しかも、無料で、と言う方法とは
ここ数年、YouTube動画をよく見るようになりました。自分もYouTubeチャンネルを持ち動画制作をしていることもあり、関連動画の欄には興味あるコンテンツが表示されます。
アルゴリズムとはすごいもので、サムネイルに興味を持ち一回これなに?って思って見ると、次々に関連動画が表示されてくると言うYouTubeのシステムです。
とくに、アメリカ女性たちのライフスタイル動画やVlog系を私はよく見ます。美容やファッション・HAUL動画、ルームツアーや日々の何気ないライフスタイルやローカル情報、旅のレポートなどなど。
早口で捲し立てるアメリカのギャルたちや、お家の整理整頓のアイディアなどを紹介する主婦たち。そんな動画を見ているとあっという間に1時間経ってしまうこともあります。
自分の興味のある分野だと、どんなに早口の英語だってパーフェクトに分かるのが不思議です。
友人はスポーツが大好きなのでNBA関連のチャンネルだったりすると、どんなに早口の英語でも専門用語も理解できるので、面白すぎてそんな動画を毎日見ることを日課にしているようです。
そうなんです!気がつくと、毎日数時間は英語を聞いていることになるんですよね。しかも、自分がすごく興味のあることなので、英語も自然に入ってくるし。
そして、それが毎日毎日のこととなるわけで、習慣とはすごい威力を発揮し、気がつくとその毎日見ていた動画にでていたYouTuberのように英語を真似て話しているのです。
これは、学校で学ぶような英語表現ではなく、今流行っている言い方とか表現とか、旬なトレンドも合わせて学ぶことができるのですよね。
コンドミニアムのネイバーたちと会ったときやアメリカ人の知人との会話の時に、その話題について話せたりとかしていて、生きた英語が身についていることに気がつきました。
YouTubeは、世界に発信されているものなので、もちろん日本にいてもどこにいても(禁止されている国は別として)見ることができます。
しかも、無料で英語が学べちゃうんですよね。
興味のあるもの、好きなことなので続けられる。これはぜひお勧めしたい英語学習法です。お試しあれ!
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